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テリトリー管理の利用の判断基準

前提条件

このページの内容は、テリトリー管理の基本概念を理解していることを前提にしています。この機能の確認がまだの方は、テリトリー管理の概要のページを確認してください。

はじめに

テリトリー管理は、顧客や商談のデータを分類して共有するのに役立つ機能です。部署や拠点等の属性に応じて顧客情報を簡単に共有できます。Zoho CRMのテリトリー管理では、次の操作が可能です:

  • テリトリーを作成し、作成したテリトリーの条件を設定できます。
  • 役職による階層構造に加え、テリトリーの階層構造の作成できます。
  • テリトリーのデータをもとにした様々なレポートを利用できます(テリトリーごとの成績上位者、テリトリーごとの営業期間、テリトリーごとの売上など)。
  • テリトリーに関する独自のレポートを作成することもできます。
  • 複数のテリトリーに所属するユーザーに対して複数の売上目標を設定できます。

テリトリー管理はすべての組織で必要というわけではありません。営業部署の構造やデータ共有の必要性に応じて、テリトリーの利用方法を決める必要があります。このページでは、自分の組織でテリトリー管理が必要かどうかを見極めるのに参考になる情報を提供します。

役職とテリトリーの違い

 まずは、役職と比較してテリトリー管理の特徴とメリットを見ていきましょう。

役職の階層 テリトリーの階層
データの担当者は1人です。 データの担当者は1人です。

次のユーザーがデータにアクセス可能です:

  • データの担当者
  • データの担当者よりも上位の階層の役職を持つユーザー
  • 共有ルールを基にアクセス権限が付与されたユーザー
次のユーザーがデータにアクセス可能です:
  • データの担当者
  • データの担当者よりも上位の階層の役職を持つユーザー
  • データが割り当てられているテリトリーに所属する他のユーザー
  • データが割り当てられているテリトリーよりも上位のテリトリーに所属するユーザー
データの担当者によって顧客データを分類できます。 顧客の属性によって顧客データを分類できます。
ユーザーに対して割り当てられる役職は1件のみです。 ユーザーに対して複数のテリトリーを割り当てられます。
ユーザーに対して設定できる売上目標は、1件のみです。 ユーザーに対して、所属するテリトリーごとに売上目標を設定できます。

利用例:

営業の部署が、北海道、東北、関東、中部、関西、九州の6つの地域別に構成されているとします。以下のような営業構造です。

  • 営業担当者がアクセスできるデータを、担当している地域のデータだけにしたいとします。
  • 一方、有望な見込み客を、異なる地域・異なるチームのベテランの営業担当者に共有したい場合もあるとします。

役職データ共有ルールだけでこれを実現するのは、複雑な設定になる可能性があります。ここで、データの属性に基づいて分類するテリトリーの機能を利用することで、Zoho CRMでのデータ共有の仕方が広がり、さまざまなチームのさまざまなユーザーと簡単にデータを共有できます。これにより、担当者が自分の所属する地域の売上目標の達成に集中しやすくなります。

テリトリー管理を始める前に

Zoho CRMアカウントにテリトリー管理を設定する前に、テリトリー管理が組織に適しているかどうかを、以下の項目を基に判断をしてください。

  • 営業組織の構造とデータ共有のニーズ - 複数のテリトリーに所属するユーザーが、複数のテリトリーの顧客データにアクセスする必要があるかどうか。
  • 売上予測 - テリトリーの階層を基にした売上予測。テリトリーごとに売上目標を設定する必要性があるかどうか。
  • 管理者機能 - 管理者の負担を軽減するために、テリトリー単位で管理をする必要があるかどうか。

営業組織の構造とデータ共有のニーズ

どうやって他のユーザーにデータを共有していますか?組織内でデータを共有する方法は、役職の階層、データの共有ルール、グループ、割り当てのルール等の様々な方法がありますが、どの方法が最適かどうか分析することが重要です。データの担当者ではなく、製品/サービス、売上額、地域、業界などに基づいてデータを共有する必要があるかもしれません。このように共有の仕方が複雑な場合、顧客データを効果的に分類し、他の営業チームとデータを共有できるテリトリーの機能が役立ちます。

営業組織において、他のチームのメンバーと顧客データを共有する必要はありますか?次の例を参考してください。見込み客に電話をかけてアポイントをとる専門の担当者がいるとします。同様に、製品の説明のために見込み客に訪問する現場の営業担当者がいるとします。これらの担当者同士で、どのように顧客データを共有していますか?

通常、営業組織の構造は、ピラミッド上の階層構造か、報告先が複数あるようなプロジェクト単位のチームのいずれかです。テリトリー管理が適切なのは以下のような場合です -

  • 組織でのデータ共有のニーズが、個々のデータの担当者ではなく取引先の属性などに依存する場合。
  • 組織構造が複雑で、複数のテリトリーに所属するユーザーが、複数のテリトリーの顧客データにアクセスする必要がある場合。

売上予測

Zoho CRMでテリトリー管理を開始すると、売上予測もテリトリーにあわせて変更されます。ユーザーが複数のテリトリーに所属する場合、テリトリーごとに異なる売上目標を設定し、1人のユーザーに対して複数の売上目標を設定する必要があります。

ユーザーに売上目標を1件のみ設定するだけでは十分ではありません。テリトリーと顧客データに基づいて月/四半期ごとに目標を設定して、売上予測と目標の達成度を明確に把握できます。

 

管理機能

営業組織や担当者の変更がある度に、共有ルールを設定しなおす必要があると、管理者は大変です。組織でデータを共有する場合、以下のような作業が必要です。

同じ階層や属性のユーザーには同様の権限を付与しつつ、個別の事情にあわせて共有ルールを設定したり、営業担当者の異動や組織の変更を常に確認してそれに応じて設定を変更しなければなりません。

一方、テリトリー管理の機能を利用すればもっと簡単に管理できます。例:地域をもとに営業の組織構造が決まっているとします。中国地域の顧客の問い合わせを担当している営業担当者が、あなたのチームの営業成績優秀者だとします。四国地域の顧客に対応するため、この営業担当者に、四国地域の顧客対応という新しい業務を行ってもらうことに決めました。テリトリー管理では、中国と四国の両方のテリトリーにこのユーザーを追加することで、ユーザーは2つの地方の顧客データに柔軟にアクセスできます。

複雑なデータ共有ルールがあり、役職の階層では要件を満たせない場合でも、テリトリーではデータの共有範囲を簡単に管理でき、管理者の負担を軽減できます。なお、営業の組織構造を見える化することで、テリトリー管理が必要かどうか判断しやすくなるかもしれません。

テリトリー管理を利用する理由

顧客の担当の割り振りが均等になっていないと、営業チームのメンバーの力を効果的に活かせないかもしれません。

営業担当者は、作業が多すぎるか少なすぎるかのどちらかの状況に陥りがちです。これは、人的資源の浪費や機会損失につながる可能性があります。作業量を適切に分散して、既存の連絡先や見込み客にまんべんなく適切なフォローをすることが重要です。

例えば、組織で顧客データが規模によって中小企業や大企業といった形で分類されており、商談規模によって営業担当が対応しているとします。テリトリーを利用することで、営業チームを分け、企業規模によって見込み客を割り当て、データのアクセスと共有を柔軟に行うことができます。

ある営業グループでは50ライセンスまでの商談を対応し、他のグループでは50以上のライセンスの商談に割り当てるといったことが実現できます。また、複数のテリトリーを動的に切り替える必要があるときでも、簡単に担当者を移動できます。

 

営業対応やデータの共有において、担当者よりも取引先の属性(地域、規模、業界、製品)に応じて対応を進めることが多いですか?

テリトリーの階層により、データのアクセスや共有をより柔軟に行えます。

例えば、さまざまな地区の学校に家具を販売しているとします。各営業グループは、それぞれの担当地区で営業活動を行っています。各地区には、家具を購入する可能性のある学校(小学校、中学校、高校、大学)が複数あります。地区と発注数量に応じて、担当者に商談を割り当てるとします。この場合、担当者は取引先の属性(地区と商談の総額)によって決まります。

ここでテリトリーを使うと便利です。自分が集中すべきものが定まり、他のチームメンバーとデータを簡単に共有できます。

 

顧客はさまざまな地域に存在していますか? その場合、営業担当者の移動時間や交通費を削減することが有効です。

地域に基づいてテリトリーを作成し、テリトリーに応じて営業担当者を戦略的に配置することが重要です。担当する商談を特定の地域に集中させられるので、移動時間の削減につなげられます。また、営業チームが異なるテリトリー間で協力する際にもスムーズに対応を進められます。

 

複数の製品を販売する機会はありますか? この場合、お客様と良い関係を築き、複数の製品の導入につなげることを支援する仕組みが必要です。

例えば、複数の種類のソフトウェアを扱っており、製品ごとに営業グループがあるとします。ある見込み客が2つの製品に興味を持っている場合、自分が担当していない製品については別の製品の担当者と情報を共有する必要が出てきます。

このような場合、複数の製品のテリトリーの担当者に該当の見込み客のデータへのアクセス権限を設定することで簡単に共有できます。複数の製品の販売活動を共同で進めるのに役立ちます。

 

複数の製品や業界に関して営業活動を行っている場合、営業担当者には専門知識が欠かせません。

営業担当者が売上を促進するためには、製品やサービスに関するノウハウや専門知識が重要です。例えば、旅行業界でカリブ海クルーズを担当する場合、ツアーのパッケージ、価格、旅行の日程、船舶の情報、特徴などに精通している必要があります。

カリブ海クルーズに興味のある顧客データを含むテリトリーを作成することで対応できます。このテリトリーにおいて専門的な営業経験を積めるようにすることで、スキルや知識の向上にもつながり、売上にも良い影響を与えられます。

利用するかどうかの判断

業務を円滑に進めるためには、データを適切に共有することが重要です。テリトリー管理が自社の業務に適しているかを判断したい場合、機能の詳細をヘルプページから参照できます。

次の場合はテリトリー管理が役立ちます:

  • 営業組織の構造が複雑で、部署の再編成や担当者の異動が頻繁に行われる。
  • データの担当者よりも取引先の属性に基づいて顧客データを分類する必要がある。
  • 異なる部署間で複数のユーザー間でのデータの共有を管理しやすくしたい。
  • 複数の部署に所属する担当者に対して、それぞれの売上目標を設定する必要がある。

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